中国で死の値段 高すぎる墓地

【大紀元日本4月22日】中国人にとって、死ぬことはお金がかかる。中国国内報道によると、都市部の墓地賃借料は、同地域の住宅よりはるかに高い。

中国では、すべての土地の所有権は国にあり、国民は約1平方メートルで1区画の墓地を20年間賃借する。上海の嘉定区にある長安墓地の価格は5万~8万元(約100万~160万円)で、同地区の住宅の平均賃貸料は1件あたり月1~2万元。

北京新聞によると、北京の墓地は1区画3万元~10万元だという。北京や上海など大都市の住民は、住み慣れた地で墓を買うことが出来ないため、近隣省や県で買っている。

「中国はいびつな社会構造だ」と民主活動家フー・シェンチー氏は大紀元の取材に答えている。「一般市民はごく普通の生活を送ることが出来ない。一方で富裕層は墓地を豪華な建物にすることさえできる。これは最大の社会格差と富の偏在だ」

また中国政治経済に詳しいドン・ミン氏は「中国の葬儀ビジネスは、民政当局によって長らく管理され、一部の幹部は個人的に斎場を経営している」と新唐人テレビに答えた。同氏によると、民政当局は不動産開発業者に墓地目的で譲渡された土地を、高値で市民に販売して、不正な利益を得ているという。

4月7日、収賄で懲役15年の判決を受けた江蘇省南京市前市長の季建業は、150平方メートルの広大な墓地区画を50万元(2000万円)で買い取っていた。

2007年に当局による土地収用で、住宅をなくした村民は「私達は生きる場所さえ見つけることが出来ないのに、富豪たちは死んでも豪華な寝床で眠ることができる」と大紀元の取材に答えた。

(翻訳編集・佐渡 道世)
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