中国渡航の韓国人MERS感染者 接触者3人不調か

【大紀元日本6月1日】死亡率40%超えの中東呼吸器症候群(MERS)の疑似患者だった韓国人男性(44)が韓国当局の出国自粛勧告を無視し、26日香港経由で中国に渡航、その後、発症し中国国内初の同感染者となった問題で、接触者のうち3人が不調を訴えているなど新たな事実が報じられた。

1日の最新発表で感染者は3人増えて18人になった韓国。一部報道によると、男性の父親と姉は3番目と4番目の感染者であり、見舞いで病室を訪れた男性は今回の出国の7日前から発熱し、韓国国内で一時隔離治療を受けた。香港入国時に発熱が検出された際、空港スタッフに対し「感染者とは接触していない」と嘘の説明をした。中国紙「新京報」は香港衛生防護センターの総責任者・梁挺雄氏のメディアへの取材コメントとして、男性と接触した人のうち3人が呼吸器感染の症状を訴え、いまは隔離治療を受けていると報じた。2人は航空機内で男性から5列ほど離れた席の人で、「密接接触者」としてカウントされていない。もう1人は男性が乗車したバスの車掌である。

男性は26日アシアナ航空のフライトでソウルから香港に入国、空港から長距離バスで中国広東省深セン市に入った後、別のバスに乗り換えて同省恵州市に到着した。中国当局の発表では、いま広東省恵州市の病院に隔離治療中で症状は重くなっている。

香港当局は航空機内の周辺座席の乗客29人、中国側はバス車内の近隣座席の人を含む64人を「密接接触者」として身元を特定した。

香港側の発表では、29人のうち11人はすでに出国、残りの18人は特定施設で2週間の強制隔離を受けている。

中国メディア「中新網」の報道によれば、男性と密接に接触した中国人通訳の検査結果は陰性で、現時点で接触者への感染はまだ確認できていない。

中国国内で「故意に殺人ウイルスをばら撒いた」と男性への批判が高まる中、韓国保健福祉部の長官は31日管理責任を怠ったとして陳謝を行った。

MERSは2002~03年に中国国内を中心に猛威を振舞った重症急性呼吸器症候群(SARS)と同じくコロナウイルスの感染症である。2012年から中東地区を中心に感染が拡大、ワクチンと治療薬はまだない。世界保健機関(WHO)の5月31日の最新発表では、感染者は1150人でそのうち427人が死亡した。

最大潜伏期間は2週間であり、韓国での初の感染者は5月20日に隔離されたことから、韓国政府は、MERSの感染は近いうちに収束するとみている。

(翻訳編集・叶子)
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