上半身しかない女の子の奮闘記

中国中部の河南省南陽市に住む王娟さん(女性、19)は4歳の時、トラクターに轢かれて両足を失った。娘の悲劇に耐えかねた母親は自殺し、父親は家を出て戻ってこなかった。祖父母に引き取られ、育てられた王娟さんは、現在大学生。「足がないということ以外、私は他の人と何も変わりません。手を使って、自分にしか歩めない人生の道を、輝きながら進んでいくつもりです」と話した。河南省の新聞ネット「大河網」が伝えた。

王娟さんは幼い頃から勉強が好きで、7歳で村の小学校に入学した。最初はおじいさんが彼女を背負って学校まで送り迎えをしていたが、おじいさんの負担を軽減するため、王娟さんは自分の手を使い、歩いて学校に通い始めた。学校までは10数分の道のりだったが、彼女にとっての登下校は大変な試練だった。雨の日はびしょ濡れになり、道路に溜まった泥水で全身泥だらけになった。それでも王娟さんは、自分一人で学校に通い続けた。村の小学校には5、6年生用のクラスがなく、5年生になってからは3キロ離れている隣村の学校に通わなければならない。おじいさんが簡易の車いすを作ってくれたが、腕力の弱い王娟さんは自力で車いすを走らせることができず、やむを得ずおじいさんが自転車に乗って車いすを引っ張り、学校まで往復した。登下校で大変な苦労をした彼女は、中学校と高校は学生寮に住むことに決めた。

大学進学時、彼女は入試で高得点を得たが、身体的理由により、入学を許可する学校がなかなか見つからなかった。探しに探し、ようやく河南省商丘学院商工業管理学院から入学の許可が下りたという。

▶ 続きを読む
関連記事
自閉症は一つではなかった――。最新の国際研究が、早期診断と遅発診断で遺伝背景や発達経路が異なることを解明。支援やスクリーニングの在り方を見直す重要な知見です。
首・背中・腰・肩・足。よくある痛みやこわばりは、無意識の「かばう動き」から広がることがあります。日常に取り入れやすい6つの基本ストレッチで、体の動きを取り戻すヒントを紹介します。
浴室以外にも潜む、家の中のカビ危険地帯。毎日使う玄関マットや歯ブラシ立てなど、見落としがちな場所と簡単対策を知れば、家族の健康と住まいの清潔を守るヒントが見えてきます。
高タンパクと書かれたクッキーや飲料が増えています。でも「プロテイン入り=健康」とは限らない可能性も。必要量は人によって違い、まずは何から摂っているかが大事──流行との距離感を考えます。
抗生物質だけでなく、身近な薬も腸内細菌に影響する可能性がある――。中医学では胃腸を「土」にたとえ、体を育てる基盤と考えてきました。腸の乱れを別の角度から見直すヒントです。