曽慶紅元国家副主席の身辺 立件捜査・退任続く

中国の曽慶紅・元国家副主席の身辺に不利な情報が続出している。腹心でチベット自治区政府の元高官、楽大克・容疑者に対する立件捜査が10月末からはじまり、最近、義姪が広州市紀律検査委員会書記長を退任したことが明らかになった。

曽氏の妻の姪で、広州市紀律検査委員会書記長の王暁玲氏(60)は元看護師で、曽氏の力で同市政府の要職に就き、2003年から広州市副市長などを歴任した。最近、複数の中国メディアの報道により、王氏が同書記長の職から退いたことがわかった。定年退職説もあるが、大紀元本部の専属コラムニストは、「メディアが一介の地方高官の退任をたて続けに取り上げるのは、意味深な政治的メッセージである」と指摘する。

10月30日、曽氏の腹心、楽大克・チベット自治区人民代表大会常務委員会の前主任が、政治紀律の厳重な違反、捜査妨害、収賄などの容疑で司法機関に送致され、立件・捜査を受けていることが公式発表された。今年7月2日に解任された同容疑者は江西省政府の一般幹部だったが省級高官に抜擢したのは曽氏だったとされる。

2012年末の習近平の総書記就任以来、曽氏の側近だった蘇栄(全国人民政治協商会議の副主席、副首相級)、馬建(国家安全部次官)、宋林(国営大手・華潤集団の会長)が汚職などの容疑で逮捕された。曽氏の息子夫婦など一族の腐敗スキャンダルは国内外のメディアに報道されている。

大紀元コラムニストは、江沢民・元国家主席の右腕である曽氏が習近平体制の腐敗撲滅運動で取り締まりを受けるのは時間の問題だとみている。最近、曽氏は自宅監視下に置かれているという未確認情報も流れている。

(翻訳編集・叶子)

 

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