上海市副市長失脚 同市トップ、習近平陣営転向か

中国共産党中央規律検査委員会(中規委)は10日、「重大な規律違反があった」として上海市艾宝俊・副市長(55)を取り調べると発表した。2012年末習近平体制発足後に失脚する上海市省クラス高官の1人目となる。最近、江沢民元国家主席の地盤である同市の政治情勢の変化が顕著になりつつある。兆候の一つには、江氏の側近とされる上海市のトップ、韓正・上海市委書記(61)は習近平体制の改革や汚職撲滅運動を支持する発言を繰り返し、習近平擁護の姿勢を明確にしていることだ。

中規委が公式サイトで艾宝俊・副市長の失脚発表直後、韓正氏は同市幹部内部会議で「固く中央の決定を擁護する」と表明し、同副市長への調査は「習近平指導部が腐敗撲滅運動を深く推進する強い意志を現している」と発言した。

上海市主要幹部らの腐敗を告発したことで「国家機密漏えい」などの罪で3年間の懲役刑に服役した同市在住の弁護士・鄭恩寵氏は大紀元本部の取材に対し、「艾氏は韓正・市委書記、江沢民氏の息子2人と『切っても切れない』関係にあり、今後の取り調べで、上海市の汚職の実態が明らかになっていくであろう」と述べた。

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