世界にスキャンダルの波を起こしたパナマ文書。中国専門家は汚職高官の「隠し財産まだある」と指摘(geralt/pixabay)

「中国高官、隠し財産まだまだある」専門家、パナマ文書を分析

世界中の政治家、経済人、スポーツ選手などの資産管理情報が記された膨大な内部資料が、今月はじめに一斉に報道され、スキャンダルとなった。「パナマ文書」と呼ばれるこの資料のなかには、中国共産党高官の親戚9人の名も連ねた。専門家は、「高官の隠し財産はまだ明るみになっていない」と指摘する。

パナマ文書とは、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が、資産移転のためのペーパーカンパニー設立を多く手がけたパナマの法律事務所モサック・フォンセカ(Mossack Fonseca)内部文書1150万点を、南ドイツ新聞を通じて入手。データ量2.6テラバイトという巨大な記録を1年かけて調査し、4月3日にその1部を公開したもの。

文書で指摘された著名人らは、脱税やマネー・ロンダリング(資金洗浄)の疑いが持たれている。キャメロン英首相の父親やロシアのプーチン大統領の側近など72人の首脳級政治家および親族の名が記され、中国共産党高官9人の親戚もふくまれる。

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