鴻海傘下企業、ノキア携帯事業を買収

台湾鴻海精密工業傘下の富智康集団(FIHモバイル)は5月18日、フィンランド企業のHMDグローバルとともに、米マイクロソフトとの間で、マイクロソフト傘下「ノキア」ブランドの従来型携帯電話(フィーチャーフォン)事業を買収することで合意したと発表した。買収金額は3億5000万ドル(約385億円)で、今年下半期に買収契約を終了させるという。

マイクロソフトによると、同買収契約にはベトナムのハノイ市にある同社のモバイル事業も含まれているため、契約終了後に、現地工場にいる4500人の従業員全員が富智康に移籍することになる。

鴻海集団がノキアのフィーチャーフォン事業を買収する理由について、富智康の童文欣会長は台湾誌「天下雑誌」(19日付)に対して、「ノキアの買収を通じて、鴻海全体のサプライチェーンをより付加価値のあるものに発展させることができる。フィーチャーフォンのほかに、今年末から来年初めにかけて、スマートフォン事業も着手していく予定」と述べた。

童会長は将来的に、市場シェアを大部分占めるアンドロイド型スマートフォンの開発と生産を実現していく。「ノキアの知名度、フィーチャーフォン市場におけるそのシェアと新興市場での安定した需要からみると、大きな発展空間がある」と示した。

童会長によると、ノキア買収について、フィンランドのHMDグローバルはノキアのブランドと知的財産に関するライセンスを獲得し、富智康は製造、生産、販売とアフターサービスに関するライセンスを得た。この提携方法が富知康により有利だという。

4月に日本家電メーカーのシャープを買収したばかりの鴻海集団は今後、ノキアと2つのブランド力を駆使しグローバル市場で、携帯電話やタブレットパソコン、家電、住宅エネルギー管理システム、太陽光発電などの事業を強化していくとみられる。

(翻訳編集・張哲)

 

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