中国向け短波放送ラジオ局「希望の声」に内部情報を提供した中国軍の元高官、辛子陵氏(ネット写真)

中国軍元高官 「習江両陣営、決戦の前夜」

北京在住の中国軍の元高官、辛子陵氏(81歳)はこのほど在米の中国向け短波放送ラジオ局「希望の声」に対し、「習近平陣営が江沢民・元国家主席と曽慶紅・元国家副主席の息子らの汚職問題を調査し、いよいよ大詰めを迎えている」という内部情報を提供、それにより習・江両陣営の政治的戦いは「決戦前夜に差し掛かっている」との見方を示した。

両氏の息子は国営企業の巨額な利益を横取りする汚職高官子弟の代表格と指摘する辛氏は「習氏は、息子らを取り締まってから、父親たちにメスを入れるではないか」とみており、江沢民派との戦いにおいて習近平陣営は「慎重に慎重を重ねている」と述べた。

共産党の歴史研究学者としても有名な辛氏は5月はじめにも、「党指導部の主要人事を決める党最重要会議、第19回党大会(2017年末開催予定)までに、習近平陣営は再起のチャンスを狙っている江派勢力を一掃するほかない」との見方を示した。

▶ 続きを読む
関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。