食の安全を保障

食の安全ない中国 スポーツ選手に豪華な政府「特供」食 

中国体育総局は、数年前から五輪代表のような国を代表するスポーツ選手のために、政府高官にしか提供してこなかった特別食「特供」を与えられていると明かした。中国の庶民が口にすることのできない高級食材を使ったもので、1食分は数万円にもなる。食の安全が確保できない、中国ならではのスポーツ選手の健康管理法といえる。8日に網易(NetEase)が伝えた。

 高官以外へ「特供」 スポーツ選手の食の安全を保障

メラニン汚染の粉ミルク、カドミウム米、下水溝から引き出した地溝油、段ボール入り肉まん、人工卵、紙の湯葉、毒もやしー。中国の食の問題例には、枚挙にいとまがない。2011年に筋肉増強剤「痩肉精(クレンブテロール)」を使用した豚肉の流通が発覚。これを食べると、ドーピング検査で陽性が出ることから、スポーツ選手は外食を制限された。

▶ 続きを読む
関連記事
中国人の食品に対する不信感は根深い。特に粉ミルクは赤ちゃんの死亡事故が起きたこともあり、安全な欧州産の需要が高く、高値にもかかわらず売れているという。そんな中、中国人留学生が、国内への転売目的で現地のスーパーで粉ミルクを買い占めるという事態が起きている。
90年代に圧倒的な強さで陸上女子中長距離界を席巻した中国の陸上女子チーム「馬軍団」。最近になってチームの元選手らの告発によりドーピング疑惑が高まり、国際陸上競技連盟(国際陸連)が事実関係の調査に乗り出している。
 ダンボール入り肉まんや毒粉ミルクなど、中国産食品の安全性が問題になって久しい。その背景には食品生産者の「儲けるためなら消費者に健康被害が出ようがかまわない」という、中国で横行する拝金主義にある。
香港メディアの報道によると、中央直属機関は、中南海の各部委食堂での飲食について5月30日より価格を一律に120%引き上げるとの通達を出した。各級官僚による公権の乱用はもはや常習化している。