不当な罰

深セン警察、違反運転手に「ハイビーム数分間見つめさせる」罰

深セン交通警察が、車両のハイビームについて違反した運転手に対する処罰が、問題視されている。運転手を、自らの車の前に座らせてハイビームを強制的に数分間見つめさせるというものだ。

同局はミニブログ微博の公式アカウントで、運転手を罰している写真を公開。不必要に明るく前方を照らすハイビームを使用した運転手に対し、その「視界不良を体験させて忘れないように」するために、ハイビームを数分間見つめさせている様子が映っている。

この処罰に加えて、交通警察は300元(約5000円)の罰金、運転免許証の点数の減点、ライトの調整を行っている。同局によると、2014年からこの処罰は行われている。

中国ネットで、この警察による「ハイビームの罰」が最も注目される話題の一つに上がった。「やり過ぎだ」「失明の恐れがある」との声が多い。「この罰は正しくない。冷酷だ。警察はハイビームを5分見つめてみたらどうか」。

中国では、警察が与える罰則に関する法律があいまいで、各行政の警察の取り締まり方法は地域により異なっている。

なかでも、深セン警察は「前衛的」な例を作ることで知られる。2015年8月には、歩道を信号無視して通行した市民に対して、交通安全のスローガンが書かれた緑の帽子と緑のゼッケンを着せるという皮肉な罰を与えていることに話題となった。

(翻訳編集・佐渡 道世)

関連記事
中国本土の地方公安局から、台湾の地方警察へ送られた「捜査命令」通知書が、混乱を招いている。中央政府を通さない要請は、両岸犯罪捜査協力協定に違反しているため、「台湾は中国の一部か?」と地方警察幹部は怒りをあらわにした。台湾地方紙・大成報が12日に報じた。
北京がもっとも社会の動きに「敏感」になる、中国共産党全国人民代表大会と中国人民政治協商会(両会)の開催前、1人の武装警察の幹部が逮捕されていた。容疑は、習近平主席の妻・彭麗媛氏に対する暗殺未遂だという。
今年9月に浙江省杭州市でG20首脳会議が開催される。同市内の余杭区喬司鎮では現在、サミット受け入れのために大規模な取り壊しが強制的に開始した。4月7日、住民数百人が抗議したところ、当局は夜半に特殊警察約200人を動員して住民10人余りが拘束された。
北京の一市民が、警察に拘束されてからわずか1時間後に暴行により死亡するという「雷洋事件」が発生してから、中国国内では職権を盾に非道の限りを尽くす中国の警察官に対する批判の声が日増しに高まっている。ネット上では20数年前に起きた、警察が新任副省長に手錠を掛け平手打ちした事件が引き合いに出されているが、そこには昔から権力を笠にして暴挙を重ねる警察官の様子が描写されている。 
中国で5月下旬、全34行政区のうち31の行政区、およそ80万人の武装警官が参加する大規模な演習が実施された。国内の治安維持や国境防衛などを担う武装警察部隊の半数の兵力を導入した今回の演習について、中国問題専門家は「非常に尋常ではない」と今後の動向に関心を示した。
 中国当局は8日、収賄罪で逮捕された広東省陸豊市東海鎮烏坎村の林祖恋村長に対して、3年1か月の実刑と20万元の罰金判決を言い渡した。この判決に抗議活動を行った村民らに対して、当局は13日に3000人の武装警察を投入して、催涙ガス弾やゴム弾を使い武力鎮圧した。警察当局は約100人を逮捕し、約50人の村民は負傷し病院に運ばれた。