ガラス張りの天井を持つ、成都の新世紀グローバル・センター。参考写真(STR/GettyImages)
中国産業

中国ガラス大手、工場建設を米国にした訳「中国なら税負担35%高い」

中国ガラスメーカー大手は、米国の3つの州で、10億ドル(約1170億円)のガラス製造工場と倉庫を建設する計画が、中国国内で話題となった。一部のメディアは「なぜ中国国内で工場を建てないのか」「曹氏を(米国に)行かせるな」などと批判した。同社会長は、米国での計画のほうが優位であると説明している。新京報が21日に報じた。

話題となったのは、ガラス大手の福耀玻璃集団股份有限公司の曹徳旺会長(70歳)。同紙の取材に対して、企業所得税(法人税)のほか、国内の増値税(物品の販売や加工、修理など、物品の輸入を行う場合に適用される税金)が非常に高いため、中国製造業の総合的税負担は、米国と比べて35%高いと説いた。

また、すべてのコストを換算しても、米国より安い中国の労働力コストの優位性は、完全に失われると指摘した。

▶ 続きを読む
関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。