江派との生きるか死ぬかの戦いの真っ最中にいる習主席が直面している内政問題は、トランプと比べてはるかに深刻だ。さらに中国には経済危機が起きる危険性も潜んでいる。今秋に予定されている19大の前に習主席が政権内部をいかに掌握するかは、19大までの8カ月間の反腐敗運動の成果にかかっている( Drew Angerer/Getty Images)

分析 トランプ大統領の態度が一転 「一つの中国」容認の理由は(2)

しかしながら、報告書での専門家の提案や、イヴァンカさんの中国寄りの行動を踏まえても、「有言実行」を実施し続けているトランプ大統領が、習主席からの電話一本で「一つの中国」原則の見直しという最大の切り札を手放すに至った。決め手となる理由が何だろう。電話会談で、習主席はいったい何を伝えたのだろうか。

12年2月に江派の王立軍が成都の米国領事館に亡命を求めた時、王立軍が中国当局の最高機密を米国に提供したため、オバマ大統領が常委9人と同等の発言権を手に入り、事態に影響力を持つ「中国の10番目の常委」になったとの笑い話が流れていた。

新紀元の独自の分析によると、12年2月に江派の王立軍が成都の米国領事館に亡命を求めた時、習派と江派の内部闘争について、オバマ大統領は習サイドに付くことを決定したため、王立軍から入手した極秘資料は全て習主席の手に渡った。その結果、習陣営は江派がクーデターを画策していたという証拠をつかみ、後の薄熙来や周永康などの逮捕につながった。

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【大紀元日本5月21日】2012年2月に起きた中国重慶市元公安局長・王立軍の米総領事館亡命未遂事件。当時のゲイリー・フェイ・ロック(中国名・駱家輝)米駐中国大使(65)はこのほど、海外の中国語メディア
米情報サイト「ワシントン・フリー・ビーコン」が6日に、2012年2月6日、王立軍事件に関して、亡命を企てた王立軍副市長に対して米国政府が拒否した本当の理由は、王氏の腐敗によるものではないとの評論記事を掲載した。
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