米国か中国か 貿易戦争で勝つのはどっちだ(2)
米中貿易戦争が始まれば、明らかに中国の方がより多くの損失を被る。米国は、中国の最大の貿易相手で、中国の対米輸出は輸出全体の20%を占める。また、中国の米国からの輸入は輸入全体の10%を占める。中国の対米輸出は中国国内総生産(GDP)の3.8%となっているが、一方で米国の対中輸出が米国GDPに占める割合はわずか0.65%。
2015年~16年において、米国が中国に大規模に輸出したのは飛行機(132億ドル、約1兆4652億円)、大豆(128億ドル、約1兆4208億円)、自動車(96億ドル、約1兆656億円)、電子部品(84億ドル、約9324億円)、原子炉および発電設備(26億ドル、約2886億円)。
トランプ氏が「習近平国家主席の旧友」と呼ばれるアイオワ州知事のテリー・ブランスタッド氏を駐中国大使に指名したのは、中国当局が万が一、米国農産品などの輸入禁止措置に踏み切ることへの備えと推測する。中国人は、友人を家族の一員と見なす民族性から、友人の願いをなかなか拒めないからだ。
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