大紀元 苦胆コラム
なぜ中国では「まっとうな発言者」が排除されるのか?
中国にはこんな言い回しがある。「北京の都市計画について、梁思成(訳注1)が正しかったことは歴史が証明している。だが、在りし日の北京は失われてしまった。三門峡ダムの建設について、黄万里(訳注2)の主張は正しかった。だがダムは建設されてしまった。中国のおかしなところは、まっとうな発言がことごとく無視され、発言者が冷遇され、それでも発言の正当性を主張すれば不適格者の烙印を押されることだ」
「まっとうな発言者」とは、正論を述べる人、明晰な判断を下す人、物事の白黒をはっきりつける人、高い道徳意識を備えた人などを指す。
例えば、人権派弁護士の高智晟氏。政治犯として政権から危険視されている被告人などの弁護も精力的に引き受け、政権が弾圧を続けている法輪功学習者や「地下教会(訳注3)」のキリスト教徒、低所得者層の農民や個人企業家らの救済にも尽力していた。中でも、2004年末から法輪功などの団体に対する非合法的措置を中止するよう求める意見書を何度も提出し、法輪功学習者からの「臓器狩り」を調査するよう再三求めていたことは敬服に値する。だが共産党政権は、「中国のもっとも優れた弁護士ベスト10」にも選出された高氏の弁護士資格を抹消し、強制失踪や凄惨な拷問を繰り返した上、刑罰を与えた。
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米キリスト教系人権団体、対華援助教会の会長である傅希秋・牧師は11月10日のツイッター上で、中国の有名な人権派弁護士、高智晟氏(50)からの私信を公開した。11月3日に書かれたこの手紙の中で、健康な歯は3本しかないという高氏は、「政府は、私が歯医者に行くことは国家安全に脅威をもたらすと恐れるため、頑として治療を受けさせてくれない」と皮肉ながら、自身の置かれた現状を明かした。
かねてから中国公安当局に拘束されていた著名な人権派弁護士とその夫が13日、政権転覆罪などの容疑で正式に逮捕された。政権転覆罪は通常、共産党政権を批判する反体制派に適用されるもので、海外メディアの報道によると、今週では、そのほかに数人の人権派弁護士が同じ容疑で起訴されている。
当局に軟禁されている中国著名な人権派弁護士、高智晟氏(52)が監視の目をくぐって書き上げた新たな著書はこのほど、台湾や香港で出版、発売された。米政府に難民として保護されている妻の耿和さんは大紀元本部の取材に対して「この本では穏やかかつ感性豊かな文体で、夫の身に降りかかった筆舌に尽くしがたい苦難、悟った道理が明らかにされている」と紹介した。
不当逮捕から過酷な獄中生活を経て釈放されたものの、未だ自宅軟禁生活を強いられている中国の著名な人権派弁護士、高智晟氏の新書『2017年、起来中国(中国よ、目を覚まして)』には、収監中に出会った武装警官についての記述がある。そこには、中国共産党が洗脳と恐怖によって兵士を操っていることが如実に語られている。
中国教育部は1月10日、全国の小中高校が使う教材に関して、従来解釈してきた「抗日戦争」(日中戦争)期間である「1937年から45年までの8年間」を、今春から「31年から45年までの14年間」に改めるとの通知を出した。国内複数のメディアが伝えた。
昨年末に世界貿易機関(WTO)加盟15年の節目をむかえた中国は、加盟時に受け入れていた「非市場経済国」の地位を、無条件に「市場経済国」に変えることを主張しはじめている。
中国には「失踪」よりもっと恐ろしい「被失踪(失踪させられる)」という言葉があるのをご存じだろうか。「強制失踪」とも呼ばれ、人権活動家や人権弁護士が権力機関からある日突然拘束され、そのまま連れ去られることを言う。残された家族らは必死になって行方を捜し、関係各所に問い合わせるが、見つかることはない。