世界大規模サイバー攻撃、中国でも被害が広がる
世界各地に広がった大規模なサイバー攻撃で、中国の多くの大学でも深刻な被害が報告されている。攻撃を受けたパソコンでは、学生たちの論文や実験データが勝手に暗号化されロックをかけられる。そのロックは仮想通貨「ビットコイン」を支払わないと解除されず、もし適切に対応できなければ、大学生らの卒業にも影響を与える可能性があるという。
米メディアによると、このサイバー攻撃はマイクロソフト社の基本ソフト「ウィンドウズ」を狙ったもので、ファイルを勝手に暗号化して利用できなくするだけではなく、「ランサムウェア」と呼ばれる「身代金要求型」ウィルスを使い、暗号を解くのに金銭を要求している。被害者は3日以内に300米ドル(約3万4000円)相当のビットコインを支払わなければ、要求金額が倍に増やされる。さらに7日以内で支払わなければ、パソコン内の保存されているすべてのファイルやデータが削除されるという。
中国政府系メディア「中新網」などによると、12日夜8時以降、中国の山東大学、南昌大学、大連海事大学、桂林航天工業学院などの大学が相次いで被害を受けた。
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中国のサイバー攻撃に関して、我々のほとんどは、表面的には馴染みがあると思う。米NBCニュースが報道したNSAの地図 によると、2009年から2014年にかけて、企業や軍事機密を盗むために設定された中国からのサイバー攻撃は700件近くにのぼる。
2月初旬に起きたバングラデシュ中央銀行(以下、中銀)の口座から8100万米ドル(約90億4600万円)が盗まれるというサイバー窃盗事件に、中国人犯行グループが関与している疑いが強まった。
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