7月13日、劉暁波氏の訃報を受けて、香港にある中国政府の出先機関「中央政府駐香港連絡弁公室」の建物近くに設置されたメッセージボード(ISAAC LAWRENCE/AFP/Getty Images)
中国の人権問題

中国の民主運動活動家、劉暁波氏が死去 末期がんで仮釈放中

2010年のノーベル平和賞を受賞した中国の民主活動家、劉暁波氏(61)が13日夜9時頃、多臓器不全のため遼寧省瀋陽市内の病院で死去した。同市の司法当局が公式サイトで発表した。

1989年、全国の大学生らが天安門広場で民主化を求める運動が始まり、当時研究のため滞在していた米国から帰国し、ハンストなどに参加。六四事件の後に1年7ヶ月投獄された。

出所後も中国にとどまり、民主化を求める活動に関わっていた。2008年12月、再び「国家政権転覆扇動罪」に問われ、2009年12月に懲役11年の判決を言い渡された。服役中の2010年にノーベル平和賞を受賞し、「獄中の受賞者」として世界的な注目を集めた。中国当局は劉氏や親族の授賞式の出席を許さなかった。

今年5月23日、服役していた刑務所で腹部に異常が見つかったため、仮釈放され、瀋陽の中国医科大付属病院で治療を受けた。当局は6月になって末期の肝臓がんであることを公表。

劉氏は妻とともに出国し、国外で治療を受けることを希望していた。9日、劉氏を診察したドイツと米国の医師は、安全な国外移送が可能だとの見解を示したが、中国当局は出国を認めなかった。

(翻訳編集・王君宜)

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