中印国境で警備に当たっている中国軍の兵士。(AFP/Getty Image)
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ブータン国境で中印がにらみ合う 領有権紛争が再燃 1962年来の緊張状態

中国とブータンがともに領有権を主張しているドクラム高原(Doklam、中国名:洞郎)で中国が6月中旬から道路の建設を始めたため、かつてブータンを保護国としていたインドが介入し工事を阻止した。中国は「インド軍の国境侵犯だ」と非難して軍隊や物質を増派し、両軍がすでに1カ月以上にわたって対峙を続けている。1962年の中印国境紛争以来の緊張事態とみられる。

ブータンの実効支配下にあるドクラム高原はインドにとって国境警備の要塞。中国領のチベット自治区からインド領のシッキム州への経由地であるうえ、中国に支配されると、インドの北東部7州と本土を結ぶ陸路が遮断されるリスクが高まる。高原の面積は約100平方キロメートルしかなく、豪雪地帯で自然環境と交通が極めて悪劣で、インド軍が数カ所の小型軍事拠点を設けている。

中国の軍事専門家は「中国が国内につなぐ軍用道路を開通させれば、ドクラム高地を確実に実効支配できる」と分析した。6月16日、現場で人間の盾を作って工事を止めようとするインド軍が中国軍ともみ合いに、中国側は重機でインド軍の塹壕2箇所を破壊した。以来、工事が中断したようすで、インド軍は中国軍から100メートルあまり離れた場所に設営し、緊張が続いている。

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中国とインド間の国境で、緊張が高まっている。現地紙タイムズ・オブ・インディアによると、中印ブータンの3国の境界が交差する地区で、中印はたがいに兵士約3000人を配備するなどの対峙が続いている。
6月中旬以降、中国とインド間の国境で双方の兵士が対峙し続く中で、インドは中国当局をけん制するため、10日同国南部沖で米国海軍や日本の海上自衛隊による大規模な軍事共同訓練を実施し、またチベット亡命政府への支持や東南アジア諸国との連携を強めている。
各国経済専門家や市場関係者は、世界経済の推進力であるアジア最大な新興国の中国とインドの経済動向に以前から注目してきた。米誌「フォーブス」電子版はこのほど、今年中国経済の失速で、インドの国内総生産(GDP)成長率は中国を超えるとの専門家の見通しを伝えた。