ケンブリッジ大学出版社はこのたび、中国側の輸出入代行業者の要求に基づいて、ウェブサイトに掲載していた中国研究の論文300以上を取り下げた。写真は2009年、ケンブリッジ大学のキャンパス(SHAUN CURRY/AFP/Getty Images)
共産党の検閲

中国が圧力 ケンブリッジ大学が300論文を取り下げ

英ケンブリッジ大学出版局は、20日までにウェブサイトに掲載していた300以上の学術論文を取り下げた。同社は18日、中国当局の圧力があったことを公式サイトで発表した声明で認めた。

声明によると、中国国営の出版物輸入代行業者は、要求した研究論文の取り下げに応じない限り、同出版局すべてのコンテンツへのアクセスを遮断させていたという。同出版局は、他の資料を中国市場で公開を続けるために、一部の論文への検閲を受け入れた。

Cambridge University Press statement regarding content in China Quarterly pic.twitter.com/LbFWI21idD

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