東日本大震災レベルM9でテスト 強耐震コンクリ補強素材を発明=カナダUBC

カナダのブリティッシュコロンビア大学(UBC)が、東日本大震災もの非常に強い地震にも耐えられるというコンクリート補強繊維素材を発明した。しかも、スプレーのように外壁に吹きつけて塗装するだけで、建物の強度を増すことができる。

研究チームによると、この新素材「EDCC」は、コンクリートの材料となるセメントの成分70%をフライアッシュ(石炭の灰)に置き換え、ポリマー系など複数の添加剤を加え調合したもの。鋼鉄のように強度が高く、延性に優れている。 

UBC都市工学部長サルマン・ソレイマニ=ダスタキ(Salman Soleimani-Dashtaki)博士によると、「1センチのEDCC表面塗装をした耐震壁は、東北大地震と同じマグニチュード9の揺れでも、壁を崩落から防ぐことができた」と主張する。

耐震試験ではマグニチュード9に設定した場合、通常のコンクリートブロック壁が65%も崩れたのに対して、新素材EDCCをコンクリ壁表面にスプレーした壁は、振動で大きくたわむが、崩壊しなかった。

EDCCはブリティッシュコロンビア州の耐震補強計画に公式登録されている。同州ハイテク担当メラニー・マーク(Melanie Mark)大臣は、「この発明はブリティッシュコロンビアに住む人々を救うだけでなく、世界中の人々を救うことができるようになるだろう」と自信を示した。

この研究は、カナダとインドの研究協力を促進する財団IC-IMPACTSより研究資金を受けている。近いうちに、EDCC補強工事をバンクーバーにある小学校と、インド北部の地震地帯の学校で行われる予定。

この最新技術は、防災や対障害強化として石油やガスパイプライン、道路舗装、海上プラットフォーム、橋梁など、また形を保存したい歴史的な建造物の保存など、用途は幅広いと考えられている。

(大紀元ウェブ編集チーム)

関連記事
風力発電事業を手掛けるTOYAMAX(高岡市)の橋田洋社長(66)と富山県立大の岡田敏美名誉教授(66)が新しい害鳥撃退装置を開発した。
地球の歴史がどんなものだったのか、謎に包まれている部分は多い。アメリカ大気研究センター(US National Center for Atmospheric Research/NCAR)は研究の結果、6600万年前に地球は小惑星との衝突によって2年間の長い暗黒の時期があり、地球上の生き物の4分の3が絶滅したと推定している。
車窓からの風景を楽しみながら、のんびりと移動する鉄道旅行。乗客に喜んでもらおうと、ドイツのサーレ・バレー(Saale Valley)では、8月最後の週末に「動く土地(ドイツ語:Bewegtes Land)」と名付けた地域おこしを行いました。鉄道沿線の田園をステージにして、総勢500名のボランティアがバラエティに富んだ演出を行いました。