米GAPが謝罪 Tシャツの中国地図に「台湾がない」

米アパレル小売り大手ギャップ(GAP)は14日、不正確な中国地図をデザインしたTシャツを販売したことについて謝罪した。問題になったTシャツの中国地図には、中国当局が領有権を主張する台湾や南シナ海の島などが印刷されていない。

中国人ネットユーザーがGAPの海外店舗で撮った写真を、SNSの微博に掲載し、問題を指摘したという。

一方、GAPは14日夜、微博で「意志のない間違いについておわびします」との声明を発表した。「中国の主権と領土保全を尊重します」「今後、問題の再発を防ぐための厳格な検査を行います」と強調した。

同デザインのTシャツは中国国内で販売されていない。しかし、GAPは中国市場から同Tシャツを回収し廃棄すると表明した。

中国は今年に入ってから、外国企業に対して台湾表示をめぐって圧力を強めてきた。米ホテルチェーンのマリオットや、米デルタ航空、スペインの衣料品メーカー「ZARA」などは次々と謝罪に追い込まれた。

4月下旬、当局は外国民間航空会社36社に対して、ウェブサイト上で台湾などを「中国の一部」だと明記するよう要求した。それに背く外資企業に対して、「行政処分を行う」と脅迫。

米ホワイトハウスは強く反発し、「ジョージ・オーウェル的(全体主義的)なおろかな行動だ」と非難した。

(翻訳編集・張哲)

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