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「まるで50年代」香港アパレル、家族ファッションの広告に批判

香港の大手アパレルメーカー・ジョルダーノは5月22日、「男女のステレオタイプを宣伝」などの批判を受けていた広告を全面的に取り下げ、謝罪文を発表した。

批判の対象となったのは、家族のファッションをテーマにした広告。家族写真を模した広告写真には、妻役の女性が着る白地のTシャツに「食事を作る(COOK)」、夫役には「仕事(WORK)」、長男には「遊ぶ(PLAY)」、次男には「泣く(CRY)」の黒い文字が大きく描かれている。

謝罪文によると、ジョルダーノは新聞や雑誌、インターネットなどあらゆる媒体の広告枠から、批判を受けた広告を取り下げたという。SNSの広告キャンペーンのコメント欄には、「家族像として時代に合わない」「今は2018年、まるで1950年代のよう」と、女性ユーザーを中心に批判的な意見が殺到した。

多くは、夫と妻の役割が決めつけられている印象で、時代錯誤との批判だ。他方、妻や夫の役割を大きな文言でTシャツにしるしたデザインは、家族の在り方に敬意が示されない「レッテル貼りのよう」「品位が感じられない」との苦言もある。

あるユーザーは「もう21世紀なのに、どうして当時と同じ男女の位置づけなのか」とコメントし、既婚女性が伝統的に専業主婦だったことを思わせる、50~60年代の米国家族をテーマにしたイラストを載せた。そこには「女性はキッチンから離れられない」とのキャッチコピーと、屋外で遊ぶ夫と娘、その様子を楽し気に見守る妻が描かれている。

「21世紀なのに?」米国の伝統的な家族のイメージ図を取り上げて、ジョルダーノの広告が示した家族のイメージは時代錯誤と批判されている(スクリーンショット)

ジョルダーノはSNSの公式アカウントで、広告キャンペーンで多数の苦情を受けたことを明かした。「伝統的な性別の在り方を強要したり、ステレオタイプを宣伝するつもりはなかった」と説明した。

(編集・甲斐天海)

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