スウェーデン人活動家、英にCCTVの放送許可取り消し求める 中国で「テレビ自白」

スウェーデン人の活動家ピーター・ダーリン(Peter Dahlin)氏は7日、英国の情報・放送規制監督機関、英情報通信庁(Ofcom)に対して中国国営中央テレビ(CCTV)の放送許可の取り消しを求めた。米ボイス・オブ・アメリカ(VOA)が9日報道した。

ダーリン氏は2016年1月、逮捕令状がないまま中国当局に拘束され、取り調べを受けていた。その後、自白と謝罪を強要され、CCTVがその様子を放送した。同氏は、自身が映像の放送に同意していないため、CCTVは英国のテレビ放送条例で定められたプライバシー保護に違反したと、Ofcom宛ての書簡で主張した。

ダーリン氏は2009年から2016年まで、香港で中国の人権弁護士やジャーナリストを支援するNGO団体「中国維権緊急援助組」を運営していた。中国国家安全部はダーリン氏を拘束し、23日間拘禁した。CCTVがダーリン氏の謝罪映像を放送後、同氏は中国当局から国外退去処分を受けた。

当時、国内外のメディアは、中国当局は「国家の安全に危害を与えた」として、ダーリン氏を連行したと報じた。拘禁中、ダーリン氏は睡眠と部屋の消灯を許されなかったとニューヨークタイムズ紙は2016年7月に報じた。

ダーリン氏は昨年12月28日、大紀元の取材に対して、中国当局に逮捕された人権弁護士の王全璋氏とともにNGOの活動をしていたと述べた。王弁護士は2015年7月に当局に連行され、昨年12月「国家転覆罪」の容疑で非公開裁判が行われた。インターネットに流出した王弁護士への起訴状では、当局は王弁護士がダーリン氏とともに「赤脚律師(正規ではない法律家)」を育成したことを「犯罪事実」と認定している。

いっぽう、昨年11月、英国人ピーター・ハンフリー(Peter Humphrey)氏も、Ofcomに対してCCTVの放送許可を取り消すよう求めた。ハンフリー氏はダーリン氏と同様に、2013年に中国当局に逮捕されたうえ、「テレビ自白」を強要された。

(翻訳編集・張哲)

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