二人の画家
芸術の優劣を決めるのは?
同じ画家を師として絵画の学習に励んでいた張さんと丁さんは、共に才能に溢れ、努力家だった。師匠は持っている技芸のありったけを弟子に伝授し、二人はやがて絵画の大家となった。その後、師匠は思い残すことなくこの世を去った。
師匠が亡くなってから、張さんは丁さんに1つの提案をした。「師匠は我々の作品について、常に甲乙つけ難いと言っておられましたが、5年後にそれぞれの、もっとも優れた作品をここで競ってみませんか?より優れた作品が勝つとしましょう」。丁さんは快諾し、二人はそれぞれ自分の道を出発した。
張さんは旅に出て世界中を巡り、各地の山水や風景を観察し、風土と習慣などを体験しながら次々と完璧に近い素晴らしい絵画を生み出し、名声を博した。張さんは作品の予約が続々と入ってくるため、多忙な日々を送りながらも、栄光に浸っていた。張さんは「5年も経たないうちにここまで成功するとは、画壇にとっても奇跡だ。逆に丁さんの名前は全く聞かないし、今回の勝敗は明らかだろう」と考えた。
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