江蘇省、約6000の寺を解体 土地確保のためか

中国江蘇省高郵市当局はこのほど、民間信仰に属する小規模なお寺「土地廟」の取り壊しを進めている。この1カ月で、市内約6000社の「土地廟」が壊された。一部の市民は中国当局による伝統文化の破壊運動、「破四旧」がいまだに行われていると非難した。

中国メディア「新京報」15日付によると、高郵市党委員会宣伝部は昨年末に開催した会議で、市内の「土地廟」取り壊し運動を計画し、今年2月から3月まで実施すると決定した。江蘇省の地元紙「新華日報」9日の報道では、26日間で、同市内5911社の「土地廟」が解体されたという。

取り壊しの理由は、「土地廟」の土地占用、生態環境の破壊、防火上の問題などが挙げられた。また、市当局関係者は「良くない習俗を改めるためだ」と明らかにした。

インターネット上では、「高郵市は歴史文化の名所だ。土地廟すらないなら、歴史名所と呼ばれることがなくなるだろう」「毎年旧正月期間中、土地廟での祭祀活動がここの習慣になっているのに」「昔の破四旧がまだ続いている」など、批判のコメントが相次いだ。

3月、江蘇省の靖江市当局も「良くない風習を改めよう」との理由で、市内の墓を強制的に掘り返して取り壊した。

地元紙は、市政府が墓地を収用して、中央政府から課された農用地増加の任務を果たそうとしたことを明らかにした。

(翻訳編集・張哲)

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