事故により命を落とした母猿、悲しみに打ちひしがれた猿の赤ん坊

動物は愛する者を失った際には人間と同様に嘆き悲しむのか?これから紹介するストーリーは、まさに人間と同様に動物も嘆き悲しんでいる。動物と人間に違いは多いが、嘆くという点は非常に良く似ているようだ。

悲しみに打ちひしがれ、死んだ母の傍で泣く猿の赤ん坊の動画は、2017年にインターネットで公開されてより再生されて続けている。母猿は、南インドのエラサーにあるタミル·ナードゥ州とカルナータカ州を結ぶ一般国道を横断中に、スピードを出していた車に轢かれてしまったのだ。

動画の中で、子猿は倒れた母猿を起こそうとするができなかった。母猿が動かないのを見て、悲しみに打ちひしがれ、道に寝そべり、母猿にしがみついた。別の瞬間では、小さな小猿は自分の耳を母猿の胸におしつけ、心拍を確認しているようにも見える。母猿が命を落としたことに気づき、猿の赤ん坊は泣き始めた。悲しみに打ちひしがれた子猿が母猿を抱き、絶望の中でも、再び息を吹き返してくれることを願っているように見えた。

目撃者によると、母猿と車がぶつかった瞬間を猿の赤ん坊は目の当たりにしたそうだ。「猿の赤ん坊が母猿を起こして抱きしめようとしているのが見えた。そして母猿に覆いかぶさり泣いていた。愛する人を失うということは悲痛であり、それは人間だけの感情ではない。動物も同じように嘆き悲しむものだった」と目撃者は語った。

母猿の葬いは村人らが行った。村人は「なんとか母猿と子猿を引き離せたが、子猿は母猿の周囲をジャンプし泣き続けていた。子猿は母猿の遺体を追って、木を次から次へ飛び続けていた」と証言した。その献身的な様子に感情があふれ出し、手伝うことができない者や涙を流す者もいた。

2019年6月、インド外務省の森林警備隊によりTwitterにアップされた別の悲しい映像では、象の群れが死亡した子象のための葬儀を行う様が映し出されている。

大人の象が森林の中から、死んだ子象を抱いて出てくる。子象を道の端に横たえる。数歩戻り、死んだ子象に黙祷を捧げているように見える。しばらくすると、群れの残りがゆっくりと現れ、葬儀に参列し、再び子象の死体とともに森に入っていった。

これらの動画により、我々は、愛する者がなくなって嘆き悲しむのは人間だけではないことを再認識することができる。
(大紀元ウェブ編集部)