2016年9月、新疆ウイグル自治区トルパンでテレビを見る子供たち、参考写真(Kevin Frayer/Getty Images)

新疆に子ども再教育キャンプが存在か 多数不明=英BBC

英BBCはこのほど、最新調査研究をもとに、中国当局が新疆ウイグル自治区で、ウイグル人の子どもを家族から故意に引き離していると報道した。トルコに滞在中のウイグル人らは、子どもが「児童再教育キャンプ」に送られた可能性が高いと訴えている。

BBC4日付は、最新調査を引用し、「中国当局がムスリムの子どもを家族、信仰、言葉から意図的に引き離していることが分かった」「1つの町だけで400人以上の子どもの両親がともに再教育キャンプに収容された」と伝えた。

また、BBCが商売や亡命などの理由でトルコに渡ったウイグル人数十人に取材したところ、新疆で100人以上の子どもが姿を消したことが浮き彫りになった。

1人の母親は3歳の娘の写真を抱えて、「今、誰が娘の世話をしているのかが分からない。全く連絡がつかない」と涙を流した。もう1人の父親は、「自身の子どもは、子ども向けの再教育収容所に入れられた可能性が高い」と話した。

ドイツ人学者のアドリアン・ツェンツ(Adrian Zenz)氏がまとめた調査報告書は、中国当局が新疆で「かつてないほど」の学校を増設しているとした。当局が子どもたちを常に監視できる態勢と環境を整えようとしている。多くの学校には、監視カメラ、警報システム、電気柵が設置されているという。

ツェンツ氏は調査で、中国当局はウイグル人の子どもたちに対して、宗教的信仰、言語、民族ルーツを完全に断ち切ろうとしており、「文化的集団虐殺という事態が起きている」との見方を示した。

(翻訳編集・張哲)

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