おびえるロバをトラに投げ込む、心配な風潮を象徴

常州動物園で来園者が見ている前で、男性たちが2頭のトラがいる水にロバを投げ入れた。動物園の園長と投資家で利益が少ないことを口論している最中だった、とTelegraph紙は伝えた。

動物園は、この恐ろしい光景を見た来園者に謝罪したと主張した。動画では、水に投げ込まれたロバにトラの1頭が飛びつき後、もう1頭のトラがロバの頭を爪でつかむ様子が撮影された。目撃者がTelegraph紙に語ったところによると、この男たちは、他の数頭の動物を動物園から連れ去ろうとしていた。

関係者によると、投資家が黒幕のようで、後に出資会社の従業員と特定された、とSCMPは伝えた。匿名の投資家は、「利益が出ないので、トラに餌を与えれば、餌代を節約できると考えた」と言ったと、Telegraph紙は報道した。

声明で別の会社との訴訟が原因と述べ、その後裁判所は動物園の資産を凍結し、動物園は動物を売ることができなくなった、とBBCは報じた。

心配な風潮

アニマルズアジアの動物福祉ディレクターであるデイブ・ニールは、ナショナルジオグラフィック誌にこの件に恐怖を感じていると語った。過去に同動物園を訪れたとき、来園者が楽しむため、お金を払うと生きた鳥を猛獣の柵に投げ入れることができ、他でも行われていると語った。
「誰かがお金を払えば、何でも喜んでやる動物園はある」と彼は言う。

「動物園の教育的価値を損なうもので、そのようなことに教育的価値はない」

さらに、ロバの件は、氷山の一角で、動物福祉の規範がないことで評判の中国の動物園が行っている。中国が豊かになり、ここ20年間に動物園と水族館が増えたものの、動物への配慮と福祉原則の理解は遅れている。

中国に冷凍したトラの子を密輸

ベトナムの首都ハノイにある駐車場の車内で、凍死した7匹のトラの子が発見された、と7月26日にベトナム国営メディアが報じた。
木曜日に、当局は、グエン・フエ・フエと隣国のラオスから7匹の死んだトラを密輸した容疑で他の2人の容疑者を逮捕した、とAFPは報じた。

AFPによるとフエ容疑者は、トラや野生生物の違法取引を隠ぺいする目的で建築資材販売会社を設立した」と公安省の報道官のコン・アン・ナン・ダンが報告した。

また、野生から連れてこられたのか、ラオスの違法なトラの農場から来たのかは不明だが、一部は中国に密輸される予定だった、と報じている。

(大紀元日本ウェブ編集部)