救命士の友人がごみ袋の中から発見したものは!?

シシリー島のメッシーナでのお話です。二人の女性が川べりを散歩していたときに、黒いごみ袋の中から動物の鳴き声のようなものが聞こえました。袋を開けると、中には足を電線で縛られた瀕死のがいました。直ちに犬の救士、リンダ・リーが呼ばれ、その友人であるドミニク・マストロヤンニも一緒に駆けつけたのですが、そこで見たものは、蠅が傷口にたかっている、血だらけの犬でした。

もし発見されていなかったら、その犬は命を落としていたでしょう。リンダは怒りに燃え、かわいそうなオリビエロの写真をフェイスブックに投稿しました。「神はどこにいるのですか? どうしたらこんなひどいことができるのですか? 傷ついてごみ袋に入れられ捨てられたかわいそうなオリビエロ」 

リンダがオリビエロに水を与えると、ゴクゴクと飲み始めました。そして、驚いたことに、しっぽを振り始めたのです。フェイスブックに掲載されたことで注目され、オリビエロの治療用に多くの寄付金が届きました。

イメージ図 Free-Photos / Pixabay

オリビエロはひどい状態でしたが、回復に向かっていました。最初は後ろ足が麻痺していましたが、歩けるようになり、歯磨きができるようになると、見違えるようになりました。

数か月後には、新しい飼い主となったドミニクの家での新しい生活にも慣れてきました。大晦日には、ドミニクと彼女の夫とともに過ごすオリビエロの写真がメッセージとともに投稿されました。「リンダへ。オリビエロとの出会いに感謝します。本当にありがとう」

一年も経たないうちに、ドミニクは、美しいコートを着てソファでくつろぐオリビエロの写真を、リンダへのメッセージを添えてフェイスブックに投稿しました。「今日こうしていると、傷ついたオリビエロを見つけた日がまるでなかったかのように感じています。感謝の気持ちを込めて」

イメージ図 Pexels / Pixabay

最近、ドミニクは、この奇跡の犬との会話を想像しています。「あなた、シシリー島の太陽の下で足をぐるぐる巻きに縛られていたこと、覚えてないの」 「覚えているよ。でも、あれはただの悪い夢だったと思うことにしているんだ。だって、こうして優しい飼い主と五年も一緒に過ごしているんだから」

死の淵から生還したオリビエロにとって、平和な時間とあふれる愛がすべての傷を癒してくれたのですね。

(大紀元日本ウェブ編集部)