後ろ手に手錠、目隠しの男性たち 移送されるウイグル族の動画が公開

最近、数百人のウイグル族とみられる男性たちを中国警察が収容所に移送する動画が、共有サイトに投稿された。豪州の研究員は、衛星写真や日陰の長さなどから、新疆ウイグル自治区のコルラ市で2018年4月あるいは8月に撮影されたものと推定している。

9月17日に動画サイト・ユーチューブに公開された、わずか1分45秒ほどの動画には、後ろ手に手錠をかけられて布で目隠しされた男性たちが、いずれも頭髪を丸坊主に切り落とされた姿で並んでいる様子が映っている。男性たちは新しく完成したとみられる列車のプラットフォームから、周囲を取り囲む数百人の警察官により、移送されていく。動画は中国ドローンメーカー、DJIの機器で撮影された。公開から1週間ほどで51万回再生されている。

動画の投稿者・War on Fear(戦闘恐惧)によれば、動画は中国新疆ウイグル自治区で撮影したもので、「中国政府による長期的な人権と基本的自由の抑制」を捉えたと説明している。この投稿者はさらに、「今日の社会の人々は、常に高度な技術を備えた政府の監督の下で暮らし、自由を失っている」「中国共産党の指導者たちは、愛国心を振りかざして、権力を愛するだけ」とコメントしている。

▶ 続きを読む
関連記事
10月14日には、東京・文京区区民センターで「隠されたウイグル核爆被害者に関するシンポジウム」が開催された。ウイグル人外科医のアニワル・トフティ氏、台湾国防安全研究院の副研究員である侍建宇氏などが登壇し、中共による核の脅威への警戒を呼びかけた。
中国の謝鋒駐米大使が20日、米ハーバード大学ケネディスクールで講演中、複数の学生活動家による抗議が起こり、演説は何度も中断された。抗議者は中国共産党によるチベット、新疆ウイグル自治区、香港での高圧的な政策を非難し、非合法な臓器狩りを糾弾した。
米国土安全保障省は8日、ウイグル族をはじめとする少数民族の強制労働に関与し、人権を侵害しているとして、中国企業3社からの輸入を新たに禁止すると発表した。
国際人権組織の調査報告によれば、中国当局は国際情報ネットワークを通じてトルコ在住ウイグル人の監視と抑圧を強化していることが明らかになった。中国警察や地域の中国関係組織、大使館職員者などがこの情報網を形成しているという。
2023年4月24日、最近発生した磁気嵐により中国・新疆でもオーロラが確認された。党機関紙をはじめとする多くの国内メディアは夜空の彩る神秘的な現象を取り上げつつ、「新疆は良いところだ」と強調した。