今年3月、台湾を訪問したチェコ共和国プラハ市のフジブ市長(左)と台湾の呉釗燮外相(右)(陳柏州/大紀元)

チェコ・プラハ市政府、北京市との姉妹都市関係を解消へ

チェコ共和国首都のプラハ市政府は7日、中国北京市との「姉妹都市」関係の解消を決定した。同市のズデニェク・フジブ(Zdenek Hrib)市長はこれまで、中国当局に対して、「姉妹都市協定」に記載されている「一つの中国」の内容を削除するよう求めてきた。中国側に拒否されたため、市政府が決断した。

地元メディア4日付によると、中国当局はプラハ市政府の要求に応じず、この問題を解決するためのすべての外交ルートを遮断した。

プラハ市議会は7日、姉妹都市関係解消に関する審議を近日中に開始すると示した。メディアによれば、与野党議員は市の決定を支持しているため、近く承認される見通しだ。

2016年、中国の習近平国家主席がチェコ共和国を訪問した際、両都市の姉妹関係が結ばれた。同協定の第3条に、プラハ市政府は「台湾は中国の不可分の一部」という中国側の主張を認めると記されている。

2018年11月、市長に就任したフジブ氏は、民主主義の台湾を支持し、中国共産党政権による人権侵害をたびたび非難してきた。今年1月以降、市長は中国当局に対して、台湾を国家として承認しない「一つの中国」に関する項目を削除するよう呼び掛けた。

中国当局は4月から、報復措置として、プラハ・フィルハーモニア(Prague Philharmonia)、プラジャーク弦楽四重奏団(Prazak Quartet)、プラハ放送交響楽団(Prague Radio Symphony Orchestra)、プラハ・グァルネリ・トリオ(Guarneri Trio Prague)の4つの楽団の中国巡回公演を相次いで取り消した。

チェコ政界と音楽界は中国当局の対応に強い不満を示した。同国のルボミール・ザオラーレク(Lubomir Zaoralek)文化大臣は9月、中国の張建敏・駐チェコ大使を呼び出し、強く抗議した。

(翻訳編集・張哲)

関連記事
米銀行大手のJPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ、シティグループの各最高経営責任者(CEO)は21日 […]
バイデン米大統領は18日、米CBSテレビのインタビューで、中国が台湾に侵攻すれば米軍が防衛すると明言した。台湾 […]
米上院外交委員会は14日、台湾への関与を強化する「台湾政策法案」(Taiwan Policy Act)を賛成1 […]
台湾の半導体大手、聯華電子(UMC)創業者の曹興誠(ロバート・ツァオ)氏(75)は1日、台湾軍と連携して活動で […]
台湾の民間シンクタンク、台湾民意基金会は16日、ナンシー・ペロシ米下院議長の台湾訪問や中国軍の軍事演習などに関 […]