2019年10月2日、ホワイトハウスで記者会見に出席したトランプ米大統領(亦平/大紀元)

米中の第1段階合意、トランプ氏の策略と中国の負け(下)=程暁農氏

米中双方はこのほど、通商交渉が第1段階の原則合意に達したと発表した。多くのメディアは、合意文書の詳細内容や、追加関税の引き下げ、中国側の米農産物購入拡大などという表面的な事象で、両国の勝ち負けを判断している。実に、今回の交渉過程は波乱万丈といっても過言ではない。交渉の結果は「何%の関税」に現れるのではない。中国という「世界の工場」がどれほどの打撃を受け入れられるかを見極めなければならない。

筆者は、米中貿易交渉について、「トランプ氏にとって、中国を攻撃しないことが攻撃であり、罰を与えないことが実は罰である。中国共産党にとっては勝つことがまさに負けることを意味する」と心得る。

過去1年半にわたる米中通商協議について、多くの読者は米中双方が言い争っている具体的な要求に着目したが、両国が経済的・政治的にどれほどの影響を受けているかをはっきりと見極められなかった。実に、「トランプ氏にとっては、真っ向から対立しないことが攻撃で、罰を与えないことは実に罰だということだ。中国共産党にとっては、勝つことがまさに負けることを意味する」とまとめられる。

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