【紀元曙光】2020年2月5日

わが日本のことを、歯がゆさを込めて書く。武漢から中国各地、さらには世界の複数の国にまで広がった新型コロナウイルス関係の報道は、日本の各メディアでも連日伝えられている。しかし、その内容は適切と言えるのか。

▼報道のイロハを書く必要もないが、理想的には記者が現地に行って直接取材し、記事を書く。その内容について、さらに裏を取る、あるいは傍証となる材料をそろえるなどの作業を経て、これで良しと腹を決めてから世に出す、ということだ。

▼ところが、特に海外での事象については、なかなかその通りにはいかない。そこで、当該国政府の公式発表や、その国の報道機関がどう伝えているかを見て、それを日本の報道とする方法も許容されている。もちろん、ソースである元の報道社名を明示しなければならない。

▼前置きが長くなったが、中国の場合、それだけでは全く不十分である。それゆえ「歯がゆさ」を禁じ得ないのだ。日本のメディア各社は、よく考えてみてほしい。例えば新型ウイルスの感染者数や死亡者数について、中国政府の公式発表が「信ずるに足る数字である」と貴社は本当に思っているのか。

▼中国政府の見解を伝えることも、貴社の報道の一部ではあろう。しかし、それでは中国の真相真実に迫ったことにはならず、日本の読者を誤解させるだけだ。

▼小欄の筆者も、報道のはしくれとして気概をもっている。その上で、日本のメディア各社に、あえて申し上げる。中国政府や人民日報の虚言を平気で載せている貴社は、なぜ「大紀元はこう伝えている」と書けないのか。返答や如何に。

関連記事
人生の黄金期に入り、コストが低く快適な退職生活を送ることができる場所を選ぶことは非常に重要です。幸い、地球上にはアメリカよりも生活費が低い国が多くあり、その中の7カ国では、月に10~13万円前後の支出で楽しい退職生活を送ることができます。
多くの人が長生きして幸せになりたいと願っていることでしょう。これはどこの国の人にとっても共通の願いです。実は長 […]
アメリカのリーバイス(Levi’s)は、デニム生地とジーンズの製造で有名であり、その製品は世界中で販売されています。ジーンズをいつ洗うべきかという問題に対して、同社の最高経営責任者が自身の考えを表明しました。
古代中国では、二輪の戦車は戦場に欠かせない乗り物でした。紀元前2000年ごろの夏(か)の時代に現れ、歩兵や武器を戦場で移動するために使われました。
地域や王朝によって形の異なる太鼓が生まれ、それぞれ異なる場面で使用されました。