2020年2月6日、中国湖北省武漢市の「火眼」研究所で、検査技師が中共ウイルス(新型コロナウイルス)の検査を受ける人から採取したサンプルを調査している(STR/AFP via Getty Images)

中国人生物学者、生きたSARSウイルスなどを米に持ち込む=米メディア

米メディア「ヤフー・ニュース」は3月30日、連邦捜査局の機密文書を引用し、2018年、中国の生物学者がMERS(中東呼吸器症候群)やSARS(重症急性呼吸器症候群)とみられるウイルスを米国内に持ち込もうとしたと報道した。

報道によれば、米税関・国境警備局は2018年11月下旬、デトロイト空港で、米に入国しようとした中国人男性を止めた後、男性の手荷物から「抗体」と書かれた3つの小瓶を見つけた。生物学者である男性は、小瓶を米国の研究所に所属する研究者に届けるようにと中国国内の同僚に頼まれたと説明した。

連邦捜査局(FBI)の戦略情報機密文書では、当局が小瓶の中身を検査し、小瓶の受取人を捜査した結果、「瓶の中に入っているものは、生きたMERSウイルスとSARSウイルスのサンプルである可能性が高い」と示された。

FBIの大量破壊兵器局(WMDD)化学・生物情報部がこの機密文書を作成したという。文書には、中国人生物学者の氏名や、米国内の受取人の情報について明らかにしていない。

FBIは、外国人研究者が手荷物や受託手荷物の中に生物学的物質を隠し、米国に申告せずに入国しようとしたことについて、米国に「バイオセキュリティ・リスク」をもたらしたと警告した。

ヤフー・ニュースによると、米捜査当局は、世界保健機関(WHO)が中国武漢で発生した原因不明の肺炎を把握する2カ月前に、同機密文書を公開した。文書は、外国諜報活動偵察法(FISA)に基づき、FBIが中国当局による米研究活動への介入に関して行った捜査活動をまとめた報告書だ。報告書で示された3つの事例の当事者はすべて中国人だという。今回の事例のほか、他の2つはインフルエンザ・ウイルスや大腸菌に関わっていたという。

FBIは「バイオセキュリティ・リスク」について詳しく説明していない。豪州の専門家はヤフー・ニュースの取材に対して、FBIは生きたウイルスのサンプルがバイオテロに使われることを危惧していると指摘した。

(翻訳編集・張哲)

関連記事
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
メディアのスクープ話が世の中を動かす。特に最近は「文春砲」など週刊誌メディアの元気が良い。同時に報道のありかたが問われている。国が国民の幸福を奪うことがあったら、ある程度、国家権力の作ったルールを逸脱する「反社会性」を持ち、戦わなければいけない時がある。記者は反社会的な面を持つ職業で、メディアは反社会性を持つ企業なのである。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]
上川陽子外務大臣は、パナマ在留邦人及び進出日系企業関係者と昼食会を実施した。日・パナマ間の経済分野における協力の可能性や課題、教育などについて、意見交換を行った。
2月23日午後、上川陽子外務大臣はパナマ運河視察を行った。日本が主要利用国であるパナマ運河の安全かつ安定的な利用環境確保に向けた連携を維持すると表明