【紀元曙光】2020年4月5日

殺人犯が、葬儀の喪主となり、沈痛な表情で悲しみを演じている。

▼4月4日、清明節まえの中国で、国を挙げての「追悼行事」という大芝居が演じられた。亡くなった人(無数にいるし、今後も続出するだろう)には申し上げにくいが、あんな嘘っぽいセレモニーをされては、成仏どころではない。

▼中国は今、荒野をまどう幽鬼があふれている。責任を取るべき為政者は、もはや世になき万民の慟哭に耳をかさず、嘘を真(まこと)と偽り、真実を無きものと隠蔽して、蜃気楼のごとき城郭に立て篭もるばかりだ。

▼中国政府が発表する中共ウイルスの感染者、死亡者などの数字が、全く信用に値しないのは言うまでもない。そんな自明のことを、米国の情報機関がホワイトハウスに報告したと、米ブルームバーグ通信が1日、伝えた。

▼当然ながら、中国政府は「逆ギレ」して見せた。出てきたのは、おお、久しぶりに見た、中国外交部報道局長の華春瑩さん。「(米国が)自らの対応力が足りないために言い訳やスケープゴートを探すな」。逆ギレも、相応の演技力がいる。緊張感のいらない場面では、日本の河野外相と笑顔でツーショット写真を撮るなど、かわいい一面も見せる。

▼それも演技だろうが、なかなかの役者である。彼女は江蘇省の出身で、南京大学卒。党幹部の家に生まれ、外交部の局長まで昇進するなど、党員として理想的な出世を果たす。ただ、彼女の最大の不幸は、中国共産党という悪魔屋敷の中でしか、その才媛ぶりを活かせないことだ。中共は、遠からず滅ぶ。早く目覚め、魔王に仕える女官を辞められよ。

(筆者追伸)昨日の小欄、ロデスカ・ワイリックの命日について、染井霊園の現在の表示は1914年4月3日ですが、他の英語資料では4月30日でした。染井霊園の過去の表示は、写真を拡大すると「四月三十日」と目視できます。ご指摘ありがとうございました。

関連記事
築200年の荒れ果てた家を購入し、5年かけて新しい命を吹き込んだ米国イリノイ州の夫婦は「それだけの価値があった […]
現代社会は、ストレスや様々な疾患に直面しており、多くの人々が健康への不安を抱えている状況にあります。しかし、私たちの身近な食材には、そんな不安を和らげる力を持つ意外なヒーローが存在します。それが「キャベツ」です。
SARS-CoV-2(新型コロナのウイルス名)のスパイクタンパク質が抗がん作用を妨げ、がんを促進する可能性があることが、最近発表されたブラウン大学による細胞研究のプレプリント(査読前原稿)で明らかになった。
台湾で最も歴史のある台南は、閩南(びんなん、福建省南部)系の古い建物や、和洋折衷の歴史建築などが多く残っていて […]
端午の節句に風に揺れる五色の鯉のぼりは、日本の風物詩の一つですが、その起源は古代中国の神話「鯉が龍門を飛ぶ(鯉の滝登り)」に由来します。この節句はもともと男の子の成長を祝う日とした伝統行事です。