【紀元曙光】2020年4月25日

2000年7月に、大紀元(英名The Epoch Times)が米ニューヨークで設立された。

▼当初は、地下の一室に数台のパソコンだけという、小さな若芽だった。それが20年後の今、中国語メディアとしては世界最大規模を誇り、20カ国語を擁する報道の大樹となる。手前味噌で恐縮だが、奇跡と言ってよい。

▼なぜ大紀元が設立されたか。端的に言うと、既存のメディアが中国政府発表のコピーばかりで、あまりにも不甲斐なかったからだ。1999年7月20日、当時の中国国家主席だった江沢民が「法輪功を3か月で撲滅しろ」という狂気的な指令を発動する。中国国内だけで数千万はいたとされる法輪功学習者への人権迫害は、残虐を極めた。

▼既存のメディアは、そうした真相を伝えることに全く無能だった。その点は現在でも大差ないが、いずれにせよ大紀元は、中国の隠された真相報道において他社の追随を許さない、特別な存在となる。

▼1999年4月25日。21年前の今日、北京で起きたことを読者諸氏はご記憶であろうか。日本の各新聞は「法輪功の信者1万人が中南海を包囲し、中国政府に抗議」と、とんでもない誤報を並べた。違う。どの新聞も、真相を全く分かっていない。

▼あれは中国の警察が、平和的陳情に来た法輪功学習者を誘導して中南海へ連れていき、ぐるりと壁に沿って立たせたのだ。詳細は大紀元の過去記事をご覧いただきたいが、全て警察の演出通りで、そこを海外メディアに撮影させて「中南海を包囲」にした。日本の各紙は、中国共産党にまんまと騙された。お分かりか?