中国河北省邯鄲市の工場でマスクを生産している女性従業員。2020年2月28日撮影(AFP/Getty Images)

「粗末マスク」各国に使用拒否され 中国で原材料価格が暴落

中共ウイルス(新型コロナウイルス)のパンデミックが発生以降、中国共産党はイメージアップのために、「マスク外交」を積極的に展開していた。しかし、品質を満たしていないとして返品や廃棄が相次いでいると報じられている。海外からの注文が激減したため、価格が高騰したマスクの「心臓部」と呼ばれるメルトブローン不織布の価格は45万人民元(約688万円)/トンから2千人民元(約3万円)/トンまで暴落した。

中国メディアの報道によると、原材料のメルトブローン不織布の価格は1月から1.8万人民元(約27万円)/トンから上昇し続け、品質を問わず40万人民元(約612万円)/トンにまで値段が跳ね上がった。最盛期には時間ごとに価格が変動していったと業界関係者が証言していたという。

中国江蘇省揚中市でマスク工場を経営している徐さんは、メルトブローン不織布を製造する機械も1.2万人民元(約18万円)だった価格が感染拡大に伴って、3万人民元(約46万円)まで上昇した。高い時には15万人民元(約230万円)で取引されたこともあったと述べた。揚中市では、多い時に5000台ものの機械が稼働していたという。

▶ 続きを読む
関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。