【紀元曙光】2020年7月19日

(前稿より続く)大紀元以外の、他社メディアの多くは、なぜか中共の本質に迫ることをしない。
▼「嫌中」の論調は、日本の書籍や雑誌にも少なからずある。小欄の筆者は、それらを概ね是認するが、「その先」の考察が足りないように思う。中共解体後の中国を、循環的中国史観から「どうせ次も同じだろう」と決めつけるのではなく、どうすれば未来(中国をふくむ世界にとっての未来)が開けるかを示すのもメディアの使命であろう。
▼中共が消滅する前に、その精神的な「鎖」を自らの意思で断ち切る必要性を、大紀元は一貫して説いている。脱党(中国語は退党)と呼ぶが、それは中共の党員が離党するだけではない。不幸にして現代中国に生まれた全ての人が、自身が受けた洗脳の鉄鎖を断ち切り、3つの組織(中国共産党・共産主義青年団・少年先鋒隊)から精神的に離脱することを指す。
▼これは「中共政権を倒す」という政治的ムーブメントではない。それを言うと、中共は「よし。国家安全法を使える」と大いに喜ぶ。そのような利敵行為ではなく、中共は近々滅ぶ、という結論だけを言えば良い。中国人をふくむ全世界の人々が、中南海を指差して、アンデルセン童話の子供のように「あの王様、裸だよ」と言うのだ。
▼さらに、この71年間におよぶ中共政権の欺瞞を見破り、それまでの自身と中共との関係を完全に清算する。それができないものには歴史の大淘汰、つまり死が待っている。日本人も、親中共は自国と自身を滅ぼす、と知らねばならない。
▼なぜ今、その必要があるか。閻麗夢さんの証言を思い出していただきたい。(次稿へ続く)