三峡ダムの潜在的危機が中国共産党に打撃=米VOA
中国では6月から、南部を中心に大規模な洪水に見舞われている。国内外の一部の専門家は、中南部を流れる長江に位置する巨大水力発電ダム、三峡ダムの洪水抑制能力について疑問視し、長江上流での記録的な豪雨でダムが決壊する可能性を指摘した。米国の専門家は、三峡ダムに安全上大きな問題が起きれば、統治の合法性を主張する中国共産党政権にとって、致命的な打撃を与えるとの見方を示した。米ボイス・オブ・アメリカ(VOA)が8月11日、報じた。
中国当局は長年、三峡ダムは「万年に1度」「千年に1度」の大洪水を防げると宣伝してきた。国営新華社通信は2003年6月1日に発表した評論記事で、三峡ダムは「万年に1度の洪水を抑制できる」と強調した。
しかし、今年に入ってから、中南部地域で数カ月にわたり深刻な水害に見舞われた後、中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は、三峡ダムの「(長江)中下流地域での豪雨に対応する洪水災害抑制能力は限られている」との見方を示し始めた。中国紙・経済日報を含む一部の国内メディアは、三峡プロジェクトは長江流域での洪水防止システムの一部にすぎず、「万能ではない」と主張した。
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