河野防衛相、中国は「安保上の脅威」と明言

河野防衛大臣は9月9日、米シンクタンクのイベントで、中国当局が東シナ海にまで海上軍事力を拡大しようとしていると警告し、日本安保上の「脅威だ」と発言した。日経アジア・レビューが10日伝えた。

河野氏は9日、米シンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)が主催する「日米同盟60周年(The U.S.-Japan Alliance at 60)」記念イベントにオンライン形式で出席した。

同氏は「私が外務大臣だった時、中国が脅威だと言わないように気を付けていた。しかし、防衛大臣として、中国は日本にとって安全保障上の脅威になっていると言わざるを得ない」と述べた。

河野大臣によると、今年春、航空自衛隊が日本の空域で、中国軍機に対して行ったスクランブル(緊急発進)の回数は90日間に177回あった。6月、大臣は、中国の潜水艦が日本領海に侵入したと異例の発表を行った。

河野氏は同イベントで、自衛隊が断固として領土・領海を守っていかなければ、南シナ海に続き尖閣諸島まで、中国当局の軍事化が進むと強い警戒感を示した。

中国軍が南シナ海で「埋め立てを始めた時、国際社会はそれを止めるために何もしなかった。今の状況がその結果だ」と同氏は語った。

河野大臣は8月29日、米グアムを訪ね、エスパー米国防長官と会談した。両氏は、日米が南シナ海と東シナ海における中国当局の覇権的行為を共に阻止していくことで意見が一致した。

(翻訳編集・張哲)

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