【紀元曙光】2020年10月16日

(前稿より続く)ふたたび余談だが、今日の韓国人は、本来は自己の内面にある恨(ハン)の感情を、なぜか日本にだけむき出しにする。
▼人は、ヒステリー状態になると、まず自身が見えなくなるものだ。きつい目の少女像を内外のあちこちに置こうとするが、実はそれが自国の不名誉であることに気づかない。筆者は韓国人のために、それを悲しく思う。歴史上、韓国が中国やモンゴルから受けた圧迫は日本のそれよりはるかに長く、苦難も大きかったはずだが、彼らは日本だけが許せないらしい。
▼儒教の大義名分論でいうと、本家である中国が大中華。儒教の優等生である韓国が小中華。とんでもない劣等生が日本、となる。ゆえに日本を絶対的下位としなければ、韓国が韓国ではなくなる。そうした彼らの反日は、日本人にはほとんど病的に見えるが、もうそろそろ冷静な思考で自国を見直してもよいのではないか。
▼なぜモンゴルの話題から脱線して韓国を言うかというと、とりもなおさず中国共産党が、もうすぐ消えるからである。もちろん、その際に周辺国へ与える影響は決して小さくない。
▼ところが今の韓国の大統領を見ると、どうも北朝鮮との仲を大切にしたいご様子なのだ。中共が消えれば、朝鮮労働党とその独裁体制も崩壊する。ならば韓国は、反日ばかりでなく、北が倒れるという現実を想定して、しっかり自国の足元を固めてはいかがだろう。
▼モンゴルに話を戻す。1368年、元朝が終わる。ただしモンゴル人の皇帝は北へ引き上げただけで、殺されたわけではない。つまり漢人に負けたとは、彼らは全く思っていないのだ。(次稿に続く)