【紀元曙光】2020年11月1日

今日は、卓球の福原愛さんの誕生日。おめでとうございます。
▼プロ野球の田中将大選手も同年同日の生まれとのこと。マー君には悪いが、ここは筆者の好みで、愛ちゃんだけ書かせていただく。と言っても、福原愛さんを今さら紹介する必要もない。なにしろ彼女が幼い頃からテレビの画面で見ていて、その可愛らしさと泣いても勝ちたい負けん気の強さ、それが堂々たるアスリートに成長していく姿に、私たちは魅了されてきたからだ。
▼日本中に、親戚のおじさんおばさんがいるようなものだ。ご本人にしてみれば、時には過重な精神的負担であっただろう。さまざまな目的で近寄ってくる大人たちが、思春期の愛さんの目にどう映ったか知る由もないが、彼女は自身に与えられた人生の道を歩みつづけ、すばらしい女性になった。お見事というしかない。
▼今では優しいお母さんになって、台湾人の良き伴侶とともに、海外で幸せに暮らしているという。もはや小欄がつけ加えることもないが、競技者として試合に勝つために、ひたすら自身を鍛錬してきた選手が、いつしかチームメイトの心の支えとなり、後輩選手や子どもたちの憧れとなる。さらには、周囲への恩返しから広く社会貢献にまで意識を高めていく。
▼そうした過程は、一流のアスリートであるほど顕著に現れる。イチロー選手がそうであるように、福原愛さんもまた、人として大いに魅力的であることは競技を離れた今も変わらない。
▼そのため多くの人が「愛ちゃん」と呼ぶが、どうかお許しいただきたい。あなたは、昔も今も、それほど人を引きつけるのだから。