英シンクタンク報告書「英国はインド太平洋に参加すべき」安倍晋三前首相が寄稿
英国は、ブレグジット(イギリスの欧州連合離脱)後もインド太平洋地域に関与すべきだと提案する英シンクタンクの報告書が11月22日、発表された。報告序文は、安倍晋三前首相が執筆した。報告は、世界秩序に対する中国の脅威に対抗するため、軍事、財政、外交に資源を投入して、主要国による民主主義的勢力を構築しようと呼びかけている。
英保守系シンクタンクであるポリシー・エクスチェンジ(Policy Exchange)が発表した報告は「2020年以降の世界的な英国の姿を描いた公約」と銘打たれた。この報告は、英国やカナダ、オーストラリア、日本の識者からなる同シンクタンクのインド太平洋委員会が、地域と英国の関わりについて、英政府に政策提言を行った。
カナダのハーパー前首相は報告書の監修役をつとめ、日本の安倍晋三前首相が序文を担当。ほかにもオーストラリアのダウナー元外相、英国のファロン元国防相、ニュージーランドのマッカリー元外相、鶴岡公二前駐英国日本大使が参加している。報告発表に際して、オーストラリアのモリソン首相が「英国のインド太平洋関与を歓迎する。地域に戦略的比重を置き転換する時期が来ている」と、コメントを出している。
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