古代中国の物語

忍耐は幸福をもたらす

昔、手紙の代筆を生業とする貧乏な知識人がいた。ある年の年末、縁起の良い対句文字(部屋や門前に飾る文字)の代筆の依頼が多く、普段より収入があったため、正月を迎えるために鶏を買った。

大晦日、彼の妻が料理の下ごしらえをしている時に、隣家の使用人が突然、怒鳴りこんできた。「俺がちょっと見ない間に、よくもウチの鶏をさらったな!」あっけにとられている妻を尻目に、使用人は鶏をひっつかまえて、そのまま持ち帰ってしまった。使用人に対して、彼女は何も言わなかった。

その夜、帰宅した知識人は食卓を見て、なぜ鶏がないのかと妻に尋ねた。妻は、「本当にごめんなさい。私がしっかりしていなくて、下ごしらえをしている時に鶏を逃がしてしまいました」と謝った。彼は「いや、私の力不足で稼ぎが悪いからだ。金さえあって、豚肉を買っていれば、こんなことにはならなかったのだ」と妻を慰めた。

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