【医学古今】
お屠蘇 疫病予防に効果
昔から正月にお屠蘇を飲む習慣があります。疫病の予防に効果があると言われていましたが、今それを信じて飲む人はほとんどいないでしょう。これを理解するには、時代背景を考えなければなりません。
お屠蘇は三国時代の名医である華佗が考案したと言われています。昔、中国の北部地域の寒さは今より厳しく、衣服、住宅、食事などの防寒もあまり良くなかったので、寒疫が流行った時期がありました。東漢時代、寒疫を治療する専門書『傷寒論』を書いた張仲景の200人の親族の中で、10年の間に100人近くが寒疫によって亡くなりました。その時代、寒疫の予防が如何に大事だったかが分かるでしょう。
では、お屠蘇には本当に疫病を予防する効果があるのでしょうか。非常に良い効果があります。その理由は、漢方医学の古典『黄帝内経』に書かれています。「冬傷於寒、春必病温」という記載があり、つまり、冬の間に寒の邪気が体に侵入し、その時に発症しなくても、春になったら温病(春の疫病)になるということです。このような春に発症する温病を予防するために、冬の間に体に侵入した寒邪を追い払う必要があるのです。お屠蘇はまさに、この役割を果たしています。
関連記事
腹部マッサージは、腸の緊張をほぐし蠕動運動を促すことで便秘を大きく改善するという研究結果が報告されています。1日15分で排便回数の増加、膨満感や不快感の軽減が期待でき、下剤の代替としても有望。正しい方向と圧で行うことが重要です。
青・黄・茶色…色と斑点で変わる「バナナの健康効果」。腸活・エネルギー補給・体調不良時まで、熟度ごとのメリットを知れば、今日の1本がもっと賢く選べます。
レタスが「6週間も傷まない」驚きの保存術とは?お酢洗いから水切り、容器選びまで、専門家が教える長持ちテクで毎日のサラダがもっと快適に。
研究では、生物学的年齢は生活習慣によって変わることが判明。運動、食事、睡眠、喫煙・飲酒の回避、ストレス管理の5つを改善するだけで、老化を遅らせ、寿命を延ばす可能性が示された。習慣の見直しは何歳からでも効果があるという。
初めての心不全・脳卒中の影に、実は99%以上が共通の4つの兆候を抱えていた――最新研究が示した「見逃しやすい危険信号」と、予防のために今すぐ見直すべき生活習慣をわかりやすく解説します。