チベットの光 (40) 老婆の涙

しばらくしないうちにウェンシーはノノバ尊者の身荘厳を携えて、荘厳な儀式に臨み、神聖な音楽が流れる中、皆が待ち受ける大殿へと進んだ。ウェンシーはアバ・ラマを礼拝した後、供養を献上した。アバ・ラマは身荘厳を頭に飾り付けると、涙を流しながら加持祈祷をし、彼を檀上の中央に据え、あわせて供養の品々を添えた。最後にウェンシーがもってきた手紙を読み、興奮してウェンシーに言った。

 「マルバ先生は、あなたに灌頂と口訣をさずけるよう手紙の中で私にいってきている。先生の命とあれば、君に法を伝えないわけにはいかないな。私は前に君がここに来て法を学ばないものかと思っていたが、先生が送ってよこしたのは、本当にいいことだね」

 ウェンシーは黙として何も語らなかった。彼は心から正法を求めていたのであって、マルバ師父が彼の嘘を寛大に許してくれることを願った。ウェンシーが沈思黙考していると、突如としてアバ・ラマが驚くべきことを言い始めた。

▶ 続きを読む
関連記事
視力や聴力、平衡感覚の衰えを、ただの老化だと思っていませんか。感覚の変化は、体の深い不調を知らせる早いサインかもしれません。
「レディ」という言葉は、もう古いのでしょうか。礼儀、慎み、敬意を手がかりに、現代における淑女らしさの意味を考えます。
せっかくの休暇だから、完璧に楽しみたい。そんな期待が、かえって旅を窮屈にすることがあります。思い出に残る休暇にするための考え方を紹介します。
新品の衣類には、染料、しわ防止加工、防水・防汚加工などの化学物質や、保管・試着時の汚れが残っている可能性があります。肌トラブルを防ぐため、着る前に洗う習慣が大切です。
歩行は、前頭葉や小脳、頭頂葉などが連携する高度な動作です。歩く速さ、歩幅、腕の振り、方向転換の変化は、認知症やパーキンソン病などの早期サインとなる可能性があります。