月 (Photo credit should read LAURENT EMMANUEL/AFP via Getty Images)
≪医山夜話≫(55)

月と生命現象との関連

月の周期的な変化は、地球生命に影響があるといわれています。最も分かりやすい例をあげると、それは女性の月経です。普通、女性の生理周期は28日間で、ちょうど月の「恒星周期(月が地球を中心に一周するのに要する日数)」の27日間と、「朔望周期(月の満ち欠けの一周期)」の29日間の間に介在します。月の周期は人類の出産とも関係があり、産婦の圧倒的多数は満月の後に出産します。

 月の満ち欠けの変化は人類の精神状態にも関連しています。古代バビロン人は精神病にかかる人を「ルナチック(Lunatic)」と呼び、これは「月に影響される病変」を意味します。今でも、アメリカ人はこの言葉を使います。精神病患者は満月の時に発病しやすいと、一部の研究者たちも発表しています。

 満月の時、人間には不安、緊張、苛立ち、幻想などの感情的な変化が起こりやすいといわれています。また、満月を見て人々は昔を追憶し、感傷、憂鬱などの情緒不安定に陥りやすいのですが、その一方、この時、詩人にとっては絶妙な詩を創作するチャンスとなります。

▶ 続きを読む
関連記事
いお茶やコーヒーをそのまま飲む習慣に注意。非常に熱い飲み物とがんリスクとの関連を研究が示しました
唐代の奇書『酉陽雑俎』を手がかりに、未知を排除せず包容する中国文明の精神と世界の広がりを描き出す。古人の謙虚な姿勢から学ぶ
目のかすみ、ドライアイ、まぶたのけいれん。強いストレスが目に現れる仕組みと、見逃したくないサインを紹介します
AIに思考や執筆を任せることで、私たちが失っているものとは?アマゾンの6ページ文書文化に象徴される「苦労して考えるプロセス」の重要性を紐解き、AI依存が招く思考の均質化や認知的オフローディングの罠、そして主体性の喪失に鋭く迫る必読論考。
近年は現代医学でも、腸内環境と皮膚の健康をつなぐ「腸皮膚軸」に注目が集まっています。シミを表面だけでなく、内側から見直す視点を紹介します