【医学古今】

ヘルペスにお灸

単純性ヘルペス、俗に言う「熱のはな」はウイルス感染症ですから、抗生物質を使って治療します。しかし、お灸治療でも非常に早く効果を得られます。

 20代の男性は右鼻孔の下にヘルペスができて、局部が腫れ上がり、痛くて、かなり広がりそうな勢いに見えました。発疹の部位と形及び舌と脈の様子から診れば、この方の体質パターンは肺経風熱と水湿鬱毒だと判断できました。そこで、私は風門、肺兪、三焦兪、身柱に各3荘ずつ透熱灸を行いました。お灸が終わると、痛みが多少緩和され、その後発疹の広がりもありませんでした。翌日、もう一回同じお灸を施したら、発疹が次第に枯れて、間もなく良くなりました。

 風門と肺兪は肺経の風熱邪気を取り除き、三焦兪は水湿鬱毒を追い払う効果があり、身柱は古来の経験に基づいての取穴法でした。発疹の部位や体質のパターンが違えば、取穴も違います。常に体質を意識して治療を施すことが、漢方医学の特徴の一つです。

▶ 続きを読む
関連記事
卵には、記憶に関わる神経伝達物質の材料となるコリンや、脳を支える栄養素が含まれます。認知機能低下やアルツハイマー病予防との関連を、研究と食事の視点から紹介します。
血糖コントロールでは、食事の内容だけでなく食べる順番も重要です。たんぱく質を先に食べることで満腹感や血糖上昇の緩和に役立つ可能性があり、その仕組みを紹介します。
股関節の痛みは筋肉の弱さやアライメントの乱れが原因のことも。バタフライストレッチ・グルートブリッジ・チェアスクワットなど、自宅で寝ながらできる5種目を理学療法士が解説します
パスポート写真で求められるのは、笑顔よりも「本人と確実に照合できる顔」です。なぜ無表情が基本なのか、顔認識技術や国際基準の背景から、申請で失敗しない写真のポイントを解説します。
中医学の五行説では、怒りや心配、不安などの感情は体内の気の流れと関わると考えられています。木・火・土・金・水の視点から、心身のバランスを整える知恵を紹介します。