≪医山夜話≫ (15)
財産
財産は使うために存在するものです。お金がないと生活ができませんが、お金ばかりに目が眩んでもいけません。ひたすら節約して一文も使わないのなら、山積みの財産を持っていてもまったく意味がありません。金銭は体の外にあるもので、この世に生まれた時に持ってくることもできなければ、死ぬ時にあの世へ持っていけるものでもありません。
私の患者の中に、命を惜しまず自分の家を守って離れない人がいました。彼は体を壊すまで、それに執着していたのです。
とても見晴らしのよい地形の険しい山の斜面に、ジャックは大きな家を買いました。彼は滑り落ちそうな家を守るために、常に心を砕いていました。毎日のように雨が続くと、とても不安になります。山の斜面の土壌は不安定で、少しでも「ため息」をついたら、家はすぐに滑り落ちてしまいかねません。ハリウッド映画によく見られる建物の倒壊シーンは幻想の世界ですが、彼の家の危険度は現実のものでした。めったに見られないようなリアルな倒壊シーンを撮影するため、家の前にカメラを設置して待つ人も現れました。
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