フランス南東部のサン=ポール=レ=デュランスで行われた国際熱核融合実験炉(ITER)(Photo by CLEMENT MAHOUDEAU/AFP via Getty Images)

「地上の太陽」核融合…進む主要国の取り組み 日本は総裁選以降注目高まる

先の自民党総裁選でも話題に上がり注目された次世代技術、核融合。環境問題やエネルギー問題の解決に結びつけられるとして、米国ではベンチャー企業による投資も活発化している。1940年代に発案されたこの技術は「実用化には21世紀末」と言われてきたが、近年、主要国ではカーボンニュートラルの実現に向けて独自の取り組みが加速。各国は早期実現を政策課題にしており、開発競争が進んでいる。

そもそも核融合エネルギーとは何か。これは軽い原子であり自然界に遍く存在する水素やヘリウムの核融合反応を使い、核融合炉で発生させるエネルギーで、事重大事故を起こしたときの原子力発電所(核分裂炉)のような「核の暴走」が起こらないことや、高レベル放射性廃棄物などがあまり出ない点がメリットとされる。太陽などの恒星はすべて核融合反応で熱エネルギーを生んでいるため、核融合炉は「地上の太陽」とも例えられている。

主要国はすでに20年先の核融合発電の実用化に向けたロードマップを策定している。8月に開かれた文部科学省の核融合科学技術委員会は、各国の取り組みをまとめた資料を公開した。

▶ 続きを読む
関連記事
2月に閣議決定された都市緑地法改正案が、今月22日の参議院本会議で採決される見通し。同法案は、都市の緑地におい […]
岸田文雄首相は11日、米議会の上下両院合同会議で演説し、軍事活動を活発化する中国、ウクライナへの侵攻を続けるロシア、弾道ミサイルの発射などを繰り返す北朝鮮について具体名を挙げた上で、日本も米国とともに国際秩序を守る義務を負うと強調した。
政治パーティ券の裏金問題を受け法的な追及も高まるなか、自民党は13日に全国会議員を対象に行ったアンケート調査の結果を発表した。漏れや誤記載が確認されたのは85人に上った。2018年から2022年の5年間で、総額は約5億7949万円に達したという。いっぽう、調査は資金使途も問うておらず「不十分」との声もあがる。
最近実施された岸田政権に関する世論調査によれば、政権支持率は20%も届かず、所得減税政策も支持しないと回答した […]
岸田文雄首相は内閣改造を行い、19人の新閣僚を発表した。認証式を経て、第2次岸田第2次改造内閣が正式に発足する […]