中国の小型民用機、台湾支配の島付近を飛行 今月上旬=国防部

[台北 15日 ロイター] – 台湾国防部(国防省)は15日、中国の小型民用機が今月上旬、中国沿岸に近い台湾が支配する島付近を飛行したと発表した。

同部によると、民用機は5日、中国福建省沿岸沖の馬祖列島の一部である東引のごく近くを飛行。これまで機体を特定できていなかったが、民用の軽量双発機「Y─12(運─12)」であることを確認したという。

同部の史順文報道官は記者団に対し、「東引の事件については、もちろん暫定的な判断をしており、中国がわが軍の対応を試すために民用機を使用している可能性を排除できない」と指摘した。

同機は台湾が海岸線から6キロ離れた海域および空域と定義している馬祖の領域には入らなかったという。

史報道官は、軍がどのように対応したかについては機密事項であることを理由に詳細を明かさなかった。

中国の国防省からはコメントを得られていない。

台湾本島から離れている馬祖の諸島は、共産党との内戦に敗れた中華民国政府が1949年に台北に逃れて以来、台湾が支配している。

台湾はほかに金門島や東沙諸島(プラタス諸島)なども支配下に置いている。

史報道官は中国軍機が先週、東沙諸島の領空に侵入したとする台湾メディアの報道を否定した。中国はネット上で偽の情報を流し「混乱を引き起こす」ことを狙っている可能性があると述べた。

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